事業のきっかけとなった“気づき”
浜松市の放課後児童会は、待機児童が多いこと、児童会室の環境や確保、支援員の待遇や質など多々課題を抱えていました。
浜松市は改善のために、健全育成会方式を改め、民間委託を進めていく方針を固めて、5年計画ですべてを民間委託にする予定です。そのための一歩に、モデル事業として浜松市にしのこ放課後児童会ほか3施設運営業務を委託に出しました。当団体は長年の課題を解決するために関わりたいと考え応募し受託しました。
こんなことを実施しました
就労支援
保護者の利用しやすさを考え、終了時間を30分延長し、午後6時30分まで預かりを実施しました。やむを得ず迎えが午後6時30分を過ぎる場合には延長利用料を設定し、延長保育に対応しました。また、土曜日の預かりを実施し(4放課後児童会合同で開設)、多様な勤務形態にも対応しました。
支援員の待遇改善
主任支援員を有償ボランティアではなく団体職員として雇用し、専門職として保育の質の向上を目指しました。
保護者・支援員・学校・地域の4者間の連携の橋渡し
地域とのつながりが薄れていく中、放課後の児童に目が行くよう連絡会議を実施し、それぞれから出された課題をまとめ、改善にむけて行政に働きかけました。
合同ミーティングの実施
毎月1回、主任支援員合同ミーティングを実施し、情報の共有や意見交換を行い、現状改善をはかりました。
支援員、補助員向け研修
支援員全体の質の向上を図るため、全員参加を目指し実施しました。(子どもの安全を守り、また、日頃の子どもとの関わりに役立つ内容)
実施場所
にしのこ放課後児童会(西小学校)、にこにこ放課後児童会(追分小学校)
中部学園放課後児童会・中部学園第2放課後児童会(中部学園 中部小学校)
※土曜日は、中部学園第2放課後児童会で合同実施
- 支援員の事務のデジタル化
これまで手書きの報告書や書類を手渡しでした。これを改めPC使用でデータを保存し、USBに入れて報告をもらいました。 - 金銭の授受
保護者からの利用料等を毎月徴収するのに手間がかかるので振込方式に変更しました。
これからに向けて
1年目で支援員の方々との連携や地域との連携も徐々にできたという確信がありました。しかし、実績等を教育委員会に理解されず他業者の委託となってしまったため、手離さざるを得なかったことは道半ばで残念です。放課後児童会に通う児童、保護者のためになっているのか、今後、どのような委託になるのかを外部から伺うことにならざるを得ません。
実施期間
2019年4月~2020年3月
事業形態
2019年度:浜松市にしのこ放課後児童会ほか3施設運営業務委託