能登半島地震被災地へつながる支援パックを届ける活動
事業のきっかけとなった“気づき”
令和6年1月1日16時10分に、能登半島で最大震度7の地震が発生しました。この地震のために、日本海沿岸の広範囲に渡って津波が襲来し、奥能登地域を中心に火災、液状化現象、土砂災害、家屋の倒壊、交通網の寸断が発生し、甚大な被害をもたらしました。
能登半島地域は高齢化率が高く、少子化が進んでいるものの、乳幼児が一人でもいれば「つながる支援パック」を届けたいと考え、被災者の状況について行政や災害支援団体に確認を行いました。
こんなことを実施しました
募金活動と支援の決定
支援パックを届けるため、募金活動を実施しました。浜松市が対口支援を行うことになった珠洲市を中心に支援活動を検討しました。当初、行政や災害支援団体からは「乳幼児はいない」との情報がありましたが、避難所に乳児がいることが判明。浜松市からの情報をもとに、石川県珠洲市の健康増進センターへ支援物資を送ることを決定しました。
物資の調達・梱包・輸送
能登半島の主要道路は寸断され、緊急輸送道路も多く、救助活動や物資輸送が滞る状況で、一般車による輸送は困難でした。浜松市からの輸送も断られ、民間の力を頼らざるを得ませんでした。そこで、最初の輸送は当団体とのネットワークを持つ「はままつna net」が七尾市経由で珠洲市に入るとの情報を得て、支援パック数点を運搬していただけることになりました。
2023年度
2024年1月・1回目 珠洲市・七尾市:乳児用つながる支援パック・アレルギー用つながる支援パック、ドライシャンプー
2024年2月・2回目 金沢市:乳児用つながる支援パック・アレルギー用つながる支援パック、卓球台
2024年2月・3回目 珠洲市:幼児の肌着・下着・靴下
2024年2月・4回目 珠洲市:幼児用アレルギー対応食
2024年2月・5回目 金沢市:幼児用レトルト食品・アレルギー対応食、女性用品
2024年2月・6回目 金沢市:幼児用肌着・下着・アレルギー対応食、女性用品
2024年度
2024年4月・7回目 珠洲市:幼児・学童・中学生向け絵本・ライトノベル・コミック
2024年5月・8回目 珠洲市:おもちゃ(寄付があったもの)※
2024年5月・9回目 珠洲市:おもちゃ(寄付があったもの)※2回に分けて送付
2024年10月・10回目 珠洲市:お菓子のつめあわせ(ハロウィーン包装)
浜松市が対口支援で珠洲市に支援に入っているということから、珠洲市の子育て家庭の支援を始めました。しかしながら珠洲市では2次避難をされているご家庭が多く、第2弾は金沢市社会福祉協議会の協力を得て、金沢市内で避難生活を送っている子育て家庭に向け「つながる支援パック」を送りました。またそのころ、珠洲市では断水のため洗濯ができないということで、着替えがなくて困っているという話を珠洲市の職員から聞き、珠洲市の保育園に通っている子どもたちに、肌着・下着・靴下を届けました。
3か月が経過したころ、珠洲市の仮設の集会所に子どもたちが集まってきはているが、遊べるおもちゃなどがないという話を伺い、ぴっぴのSNSなどで声掛けをして利用していないおもちゃや本などを提供頂き輸送しました。
10か月が経ち、集会場などコミュニティの場が和やかに拡がるようにお菓子を送ろうとなり、浜松市内に住む高校生や広場に来所したママたちの激励コメントを添えたお菓子を届けたところ、ミニバスの地区大会で子どもたちに配ったという報告を受けました。
これからに向けて
過去の災害と同様、災害後の支援物資を送るのは容易なことではありません。現地で必要となる物資のタイミングや量、そして一時的に保管してもらう場所などを調整していくことが求められます。それには、一つの団体だけでは対応できず、多くの方々や組織のネットワークに支えられる必要があります。
また、地震後、乳幼児のいる家庭は被災地に留まることが難しく、多くの母子は二次避難所のある地域へ移りました。しかし現地に残った家庭もあり、子どもたちは洗濯ができず汚れた下着のままで過ごし、離乳食やお菓子なども不足していました。その後、追加要望に応じてこれらを補充し、支援を行いました。
実施期間
2024年1月~
事業形態
自主事業